プロローグ:絶望の受け取り方、自分自身とは何なのか?

ヒナタ
『死に至る病』って…怖いタイトルだけど、実は「絶望」のことを言ってるんだね。

ミライ
そうそう。キルケゴールは「絶望=自己を失った状態」って言ってて、自分自身であることを拒むのが“死に至る”ってことらしい。

ヒナタ
え…じゃあ、「なんでもないふりをして生きること」が、実は深い絶望ってこと?

ミライ
まさにそう。自分が「本当は何を望んでるのか」から目を背け続けることが、静かで深い絶望なんだって。

ヒナタ
この本読んで、自分を「演じる」癖に気づいた…。ほんとの意味で、自分自身を生きるってどういうことなんだろう。

ミライ
「絶望」は悪いものじゃない、自分自身を取り戻す“きっかけ”でもあるってキルケゴールは言ってるよ。ほんと深い本だね。
1. 『死に至る病』とは:絶望という名の“病”
私たちは「死に至る病」にかかっている――
デンマークの哲学者キルケゴールはこの言葉で、人間が抱える“絶望”という病を表現しました。
ここで言う“死”とは、肉体の死ではありません。
「自己が自己であることをやめること」、つまり“絶望”こそが死に至る病だと彼は語ります。
✔️ 生きているのに、内側は死んでいる感覚
✔️ 本当の自分になれない苦しみ
✔️ 存在しているのに、存在していないような虚無感
これらは、現代に生きる私たちにも鋭く突き刺さる問いではないでしょうか。
自己を失うことが、この世で最も恐ろしい“死”である――
キルケゴールはそう教えてくれます。
2. こんなあなたに読んでほしい:「本当の自分とは何か」を問い続ける人へ
- ✅ 自分の中に埋まらない空洞を感じている人
- ✅ “絶望”という言葉が妙にしっくりくる人
- ✅ 本当の自分で生きたいと思っている人
- ✅ 生きる上での“信念”を持てずに苦しむ人
- ✅ 誰かの期待通りの自分を演じることに疲れた人
3. 『死に至る病』を読んだ後に生まれた言葉:絶望という贈り物
読み終えたあと、私の心に残ったオリジナル名言を共有します。
「絶望は、偽りの自分が剥がれ落ちる音だ。」
苦しみを通じて、私は少しずつ自分の本質へ近づいていく気がしました。
「死に至る病は治せない。でも、生きることはできる。」
絶望がなくなることはないかもしれない。
でも、それと共に歩むことはできると感じました。
「信じることは、絶望から目を逸らすことじゃない。絶望を抱きしめることだ。」
信仰とは、希望でごまかすことではなく、絶望の深さを受け入れることだと思いました。
4. 『死に至る病』が教えてくれる5つの気づき
- ✅ 人間は皆、絶望という病にかかっている
- ✅ 絶望は、自己から逃げるときに深まる
- ✅ 本当の絶望とは、絶望していることに気づかないこと
- ✅ 絶望を認めることで、初めて本当の自分に近づける
- ✅ 信仰とは、絶望を超えて自己を肯定する飛躍である
5. 読み終えたときの心の変化:絶望から生まれる自己
🔹 最初は、ただ重苦しく陰鬱な哲学書に思えました。
🔹 でも読み進めるうちに、
「絶望こそが本当の自分を映し出す鏡」だと感じました。
🔹 絶望から目を逸らさず、真正面から向き合うことでしか、本当の意味で“生きる”ことはできないのかもしれません。
6. 関連書籍:『死に至る病』と響き合う3冊
1. 『恐れとおののき』キルケゴール
信仰と倫理、主体性を問うもう一つの主著。アブラハムの「信仰の飛躍」がテーマ。神を信じるとは、理性を超える恐怖と決断を抱くことでもある。
2. 『存在と時間』ハイデガー
「死への存在としての自己」「頽落」といったキルケゴールの影響を濃く受けた実存哲学の金字塔。自分が“死すべき存在”であることを直視したとき、初めて真の生が始まると説く。
3. 『火花』又吉直樹
お笑い芸人という舞台で、“本当の自分とは何か”を問い続ける。笑いという希望の裏で、自己と絶望の深い問いを突きつけられる現代の物語。
7. まとめ:絶望は「自分になる」ための試練
『死に至る病』は、
「絶望こそが自分を知る入り口である」と教えてくれます。
P.S. あなたは今、どんな絶望と向き合っていますか?
ぜひコメントで教えてください。
その声が、誰かの孤独を照らす光になるかもしれません。