映画【ジョジョ・ラビット】のあらすじ、解説、ネタバレ。思い込みと事実との違いをどう受け止めるか

ジョジョ・ラビットのあらすじ・解説

１．ジョジョの視点：盲信から真実への目覚め

10歳のジョジョは、ナチズムを盲信する少年として描かれています。ヒトラーを崇拝し、ユダヤ人を敵視する彼の思想は、周囲の大人たちから植え付けられたものです。しかし、エルザとの出会いを通して、彼は徐々にナチスのプロパガンダの虚偽性に気づき始めます。この過程は、幼いながらも真実を求める彼の純粋さを示しています。

2.エルザの視点：抑圧された現実と希望

エルザは、ナチスの迫害から逃れて隠れ住むユダヤ人少女です。彼女はジョジョの想像上の友人であるヒトラーとは対照的に、戦争の現実と残酷さを身をもって知っています。しかし、彼女はジョジョに憎しみではなく、理解と共感を示します。エルザは、絶望的な状況の中でも、希望を捨てずに生きようとする強い意志を持っています。

3.ヒトラーの視点：ユーモラスな皮肉と虚構

ジョジョの想像上の友人であるヒトラーは、映画の中でユーモラスに、そして皮肉たっぷりに描かれています。彼は、ナチスのイデオロギーを体現する存在である一方、ジョジョの想像の中で、コミカルで不器用な一面を見せています。この描写は、ヒトラーという歴史的な人物像への皮肉と、同時に戦争の不条理さを浮き彫りにしています。

4.母親の視点：母性愛と抵抗の葛藤

ジョジョの母親は、息子の純粋さを理解しつつも、ナチス体制への抵抗を秘かに続けています。彼女は、表面上はナチスに協力しながら、裏ではユダヤ人少女エルザを匿うなど、複雑な立場の中で、母性愛と信念の間で葛藤しています。彼女の行動は、戦争下における個人の葛藤と、母としての強い愛情を示しています。

5.クレンツェンドルフ大尉の視点：体制への疑問と葛藤

クレンツェンドルフ大尉は、ヒトラーユーゲントの指導者として描かれていますが、彼自身もナチス体制に疑問を抱いています。彼は、少年少女たちを訓練する中で、戦争の残酷さと虚しさを感じ、体制への反発を秘かに抱えています。彼の複雑な心情は、戦争が個人の心に与える影を象徴的に表現しています。

6.ヨーキーの視点：友情と戦争の現実

ジョジョの親友であるヨーキーは、ジョジョとは対照的に、戦争の現実をより直接的に認識しています。彼は、戦争の残酷さや不条理さを目の当たりにし、ジョジョの盲目的なナチズムへの信仰に疑問を抱き始めます。彼の視点を通して、戦争が子どもたちに与える影響が痛烈に描かれています。

7.フィンケルの視点：体制への盲目的な従順

フィンケルは、クレンツェンドルフ大尉の部下として登場し、体制に盲目的に従順な人物として描かれています。彼は、クレンツェンドルフ大尉とは対照的に、ナチズムへの疑問や葛藤を持たず、命令に従うことを最優先します。この描写は、体制への盲目的な従順さがもたらす危険性を示唆しています。

8.ラーム嬢の視点：ナチス・プロパガンダの拡散者

ラーム嬢は、ヒトラーユーゲントの教育者として、ナチスのイデオロギーを子どもたちに教え込む役割を担っています。彼女は、ユダヤ人に対する偏見や憎悪を植え付け、ナチスのプロパガンダを効果的に拡散する役割を果たします。彼女の行動は、ナチス体制がいかに洗脳やプロパガンダによって人々を支配していたかを示しています。

9.ヘルガの視点：戦争の傷跡と再生への希望

ヘルガは、負傷した兵士たちのリハビリテーションを行う女性です。彼女は、戦争によって傷つけられた人々を優しく支え、再生への希望を与えます。彼女の存在は、戦争の傷跡と、その後の回復への道のりを象徴しています。

10. デーツ大尉の視点：体制の矛盾と終焉

デーツ大尉は、ゲシュタポの捜査官として登場し、ナチス体制の矛盾と終焉を象徴する人物です。彼は、体制に忠実である一方で、戦争終結の気配を感じ取っています。彼の行動は、ナチス体制の崩壊と、その後の混乱を暗示しています。

『ジョジョ・ラビット』のキャラクターたち

1．ジョジョ・ラビット

ジョジョ・ラビットは、ナチスの思想に染められた10歳の少年です。 彼は、ヒトラーを崇拝し、戦争を肯定的に捉え、ユダヤ人に対して強い偏見を持っています。 しかし、母親の隠していたユダヤ人少女エルサと出会うことで、彼は心の変化を遂げていきます。 エルサの優しさや知性に触れることで、彼はナチスの思想の誤り、人間の尊さ、そして真の友情について学び始めます。 彼は、エルサとの交流を通して、ナチスの思想から離れ、自分の価値観を見直していきます。 しかし、戦争の残酷さや周囲の人々の狂気に触れることで、彼は葛藤を抱き、心の傷を負うことも少なくありません。 ジョジョは、子供ながらに戦争の現実と向き合い、成長していく複雑なキャラクターです。

2．エルサ・コッル

エルサ・コッルは、ナチスの迫害から逃れてジョジョの家に隠れているユダヤ人少女です。 彼女は、ナチスの思想に染められたジョジョに対して、恐怖を感じながらも、彼の心の奥底にある優しさや良心を見抜き、彼に真の友情を捧げます。 エルサは、ジョジョに人としての生き方、戦争の残酷さ、そしてナチスの思想の誤りを教えていきます。 彼女は、戦争の悲劇の中で、希望と勇気を失わず、ジョジョの心の成長を促す重要な役割を担います。 エルサは、ナチスの支配下で苦難を経験しながらも、内面的な強さと優しさを持つ女性として描かれています。

3.アドルフ・ヒトラー（ジョジョの想像上の友人）

ジョジョの想像上の友人として登場するヒトラーは、歴史上のヒトラーとは異なり、コミカルで時に愚かで、自己矛盾に満ちた人物として描かれている。彼はジョジョの心の内面を反映し、ナチズムのイデオロギーへの疑問や葛藤を象徴する存在と言えるでしょう。

4.ジョジョの母親

息子ジョジョを深く愛する母親。彼女はナチス体制に協力しながらも、密かにエルザを匿うなど、複雑な立場の中で、母性愛と信念の葛藤を抱えています。彼女は、一見すると体制に順応しているように見えるが、その裏には、息子の未来への深い愛情と希望が隠されています。

5.クレンツェンドルフ大尉

ヒトラーユーゲントの指導者。彼はナチス体制に疑問を抱きながらも、表向きは体制に従っている、複雑な内面を持つ人物です。彼の行動は、時に冷酷に見えることもありますが、それは体制への抑圧や、自身の保身といった複雑な要因によるものだと解釈できます。物語終盤での彼の行動は、彼の内面的な葛藤を改めて浮き彫りにしています。

6.ヨーキー

ジョジョの親友。彼はジョジョとは対照的に、戦争の現実を早くから認識し、ナチズムへの盲信に疑問を抱き始めます。

7.フィンケル

クレンツェンドルフ大尉の部下。彼は体制に盲目的に従順な人物であり、クレンツェンドルフ大尉とは対照的な存在です。

参考：勝手に「ジョジョ・ラビット」の性格をビッグファイブ分析で評価予測

1. 外向性 (Extraversion): 6/10

ジョジョは、ヒトラーを崇拝し、ナチスの思想に熱心に取り組む姿から、当初は外向的な性格であると推測できます。 彼は、周囲の人々に自分の考えを主張し、ナチスの思想を広めようとします。 しかし、彼は同時に、エルサとの交流を通して、内面的な葛藤を抱え、周囲の人々の目を意識するようになります。 そのため、彼は、周囲の人々の反応を気にしながら行動する場面も見られます。 つまり、彼は外向的な性格を持ちながらも、内向的な側面も併せ持つ複雑なキャラクターと言えるでしょう。

2. 情緒安定性 (Neuroticism): 4/10

ジョジョは、戦争の現実や周囲の人々の狂気に触れることで、不安や恐怖を感じることがあります。 彼は、ナチスの思想に疑問を持ち始めながらも、周りの人々に反発することを恐れています。 そのため、彼は、自分の価値観と周囲の価値観の間で葛藤を抱え、精神的に不安定な状態に陥る場面も見られます。 しかし、彼は、エルサとの友情を通して、心の安定を取り戻し、前向きに生きていこうとする姿もみられます。 彼は、周囲の状況や自身の葛藤に左右されやすい、不安定な側面を持つキャラクターと言えるでしょう。

3. 開放性 (Openness to Experience): 8/10

ジョジョは、新しい経験や情報に対して、常に開かれた姿勢を持っています。 彼は、エルサとの出会いを通じて、ナチスの思想とは異なる価値観に触れ、自分の考え方を大きく変えていきます。 また、彼は、エルサから様々なことを学び、自分の視野を広げていきます。 彼は、新しい情報や経験に対して積極的に学び、自身の成長に活かそうとする開放的なキャラクターと言えるでしょう。

4. 協調性 (Agreeableness): 7/10

ジョジョは、当初はエルサに対して偏見と恐怖を抱いていましたが、 彼女の優しさや知性に触れることで、徐々に彼女を受け入れ、協力的な関係を築いていきます。 彼は、エルサの苦しみを理解し、助けようと努力します。 彼は、周囲の人々に対して、協調性と理解を示そうと努力するキャラクターと言えるでしょう。

5. 誠実性 (Conscientiousness): 5/10

ジョジョは、ナチスの思想に熱心に取り組む一方、 エルサとの出会いをきっかけに、自分の価値観を見直そうとする姿勢も見られます。 彼は、エルサの教えを真剣に受け止め、自分の行動を改めようと努力します。 しかし、彼は同時に、戦争の現実や周囲の人々の影響を受けやすく、行動に一貫性が見られない場面も見られます。 彼は、誠実な側面を持つ一方で、周囲の状況や感情に左右されやすいキャラクターと言えるでしょう。

主人公の「ジョジョ・ラビット」を掘り下げる１２の質問

管理人のシタテが考えた１２の質問に対し、　ジョジョ・ラビットが答えたらどんな反応をするのか？

管理人のシタテが妄想した結果・・・・・・・

質問１:「あなたが今までに経験したことで、最も感謝しているエピソードは何ですか？その背後にいる人物は誰ですか？」

ジョジョ・ラビット
うーん、感謝？エルサと出会えたことかな！ 僕の人生をガラリと変えてくれたんだ。 彼女がいなかったら、今でもヒトラーのことばっかり考えてたかも。 エルサは、ヒトラーの教えなんかよりも大切なもの、たとえば、優しさとか友情とか、そういうことを教えてくれたんだ。 彼女は、僕にとって最高の友達だよ。

質問２:「あなたの物語を進むにあたり、未来について一つだけ知ることができるとしたら、何を知りたいですか？」

ジョジョ・ラビット
んー、未来？ 戦争が終わったら、みんな幸せになれるのかな？ それに、パパは生きて帰ってきてくれるのかな？ 早くパパと再会して、一緒に美味しいデザートを作ってみたいなぁ！

質問3:「あなたを動かす最大の動機と、その際に直面することがある弱点は何ですか？」

ジョジョ・ラビット
僕がいつも頑張れるのは、ヒトラーのために、ドイツのために、そしてパパやエルサのために、強くありたいって思うからだよ！ でも、時々、みんなが怖くて、うまくいかないこととか、間違えてしまうこととかもあるんだ。 だって、まだ子供だし！

質問4: 「あなたがこれまでに経験した、最も厳しい挑戦は何でしたか？その経験はあなたにどのような教訓を与えましたか？」

ジョジョ・ラビット
一番つらかったのは、エルサを助けるために、自分の心を偽らなきゃいけなかった時かな。 でも、そうやって頑張ったおかげで、僕はエルサのことを本当に理解できたし、ナチスの思想が間違っているって気づけたんだ。 だから、どんなに難しいことでも、勇気を持って自分の気持ちに正直になることが大切なんだってわかったよ！

質問5: 「あなたが経験した最大の悲しみは何で、それはあなたにどのような影響を与えましたか？」

ジョジョ・ラビット
やっぱり、ママが死んだことかな。 ママは、僕にとって一番大切な人だったんだ。 でも、ママは、僕を守りたかったから、レジスタンスに参加していたんだって。 ママは、僕のために命を落としたんだ。 ママは、いつも僕に優しい笑顔を見せてくれたけど、本当はすごく苦しんでいたんだと思う。 ママがいなくなって、僕はすごく寂しい。

質問6: 「あなたが物語の中で出会うことができるなら、どんなキャラクターに会いたいですか？その人物はあなたに何を教えることができますか？」

ジョジョ・ラビット
もし会えるなら、パパに会いたいな！ パパは、戦場で戦ってるんだけど、 本当は優しい人なんだって。 パパは、戦争について、そして本当の意味での強さについて教えてくれると思う。

質問7: 「あなたの心を動かす最大の欲望は何ですか、そしてその欲望を実現するためにどのような行動をとりますか？」

ジョジョ・ラビット
僕は、みんなと仲良く、平和に暮らしたいんだ！ そのためには、戦争を終わらせるしかない。 でも、戦争は、そんなに簡単なものではない。 エルサを守りながら、戦争を止める方法を見つけなきゃいけない。 僕は、エルサと一緒に、勇気を持って立ち向かうよ！

質問8: 「あなたにとっての完璧な一日はどのようなものですか？その日に起こることを詳細に教えてください。」

ジョジョ・ラビット
うーん、完璧な一日？ 戦争が終わって、みんなが笑顔で過ごせる日かな！ パパとママとエルサと一緒に、美味しいものを食べて、楽しい時間を過ごしたい。 そして、エルサと一緒に、美しい花畑で、蝶々を追いかけるのもいいなぁ。

質問9: 「あなたが最も心を開放し、自由を感じる瞬間はどのような時ですか？」

ジョジョ・ラビット
エルサと一緒にいる時かな。 エルサは、僕をありのままに受け入れてくれる。 彼女は、僕に希望と勇気を与えてくれるんだ。 エルサといると、僕は、心が解放されて、自由を感じられるんだ。

質問10:「もしあなたが選べるとしたら、永遠に若々しい心を持つことと、決して衰えない体力のどちらを選びますか？」

ジョジョ・ラビット
うーん、難しいなぁ。 でも、僕は、いつまでも子供みたいに、好奇心旺盛でいたいと思う。 だから、永遠に若々しい心を持つことを選ぶかな！ そうすれば、エルサみたいに、新しい世界をいっぱい見ることができるし、色々なことを学べると思う。

質問11: 「これまでの人生で、あなたが最も価値を見出してきた瞬間は何ですか？また、それはあなたにどのような意味を持ちますか？」

ジョジョ・ラビット
エルサと出会って、友達になれたことかな。 エルサは、僕の人生を大きく変えてくれた。 僕は、エルサからたくさんのことを学び、本当の友情の大切さを知った。 エルサとの出会いは、僕にとって、かけがえのない宝物だよ。

質問12: 「あなたにとっての真の友情とはどのようなものですか？また、あなたの人生において友情が果たす役割は何ですか？」

ジョジョ・ラビット
エルサみたいに、嘘をつかずに、ありのままの自分を愛してくれることかな。 そして、どんな時でも、そばにいてくれること。 エルサと出会うまで、僕は、友達って、ナチスの思想に賛成する人だけだと思ってた。 でも、エルサは、違う。 エルサとの友情は、僕にとって、心の支えであり、希望なんだ。

どうですか？あなたは「ジョジョ・ラビット」の素顔を想像することができましたか？？